LYRICS

               窓雪

  
  窓の外には綿雪が 音も無く歌いながら踊り降る
  白く眩しい電灯と喧騒を 僕の小さな横顔が受け止める
  
  教室隅に在る僕の席は やけに異空間だ
  
  もし僕が大人に成ったら あの街に溶け 愛しい人のために
  この世界を巡りめぐらすひとつになるのかなぁ 
  
  どうだろう
  
  もう分からないや 眠ってしまおう
  
  遠く遠く駆け抜ける電車が 目に映っている風景を切り取る
  薄暗くなるのが悲しいのか 窓が大粒の涙を流す
  
  泣き顔にぼんやり写る僕は やけに無表情だ
  
  もし僕が大人に成ったら 今よりずっと面倒な事だけで
  何の価値も無い現在の自分を羨むのかなぁ
  
  まぁどうでもいいや 眠ってしまおう
  
  窓の外には粉雪が 音も無くただ深々と降り積る
  穏やかな校舎の時間は止まり 刻々と水曜日は更けてゆく
  

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